近年、闇バイトによる強盗事件が多発しています。特に、無垢な若者が知らずに犯罪に手を染めるケースが増えていますが、彼らはなぜそのような危険な行為に加担してしまうのでしょうか?
一つの理由として、個人情報が握られているという背景が見えてきます。
なぜ個人情報を渡してしまうのか?
最近逮捕された強盗殺人事件の容疑者である宝田真月容疑者によると、指示役のメンバーに自分や家族の住所を握られ脅され、犯行に及んでしまったとのことです。個人情報を手にされたことで、逃げ場を失い、犯罪に加担せざるを得なかったのです。
途中で犯罪に加担することに気付いたが、個人情報を指示役に知られていたので断れなかった
https://www.asahi.com/articles/ASSBN3JQLSBNOXIE00PM.html
闇バイトの巧妙な募集方法
多くの加担者は「闇バイト」に応募しようと思っていたわけではなく、高給を謳う偽の求人に引っかかり、知らずに個人情報を提供してしまっています。通常の求人サイトであれば、プラットフォームを介して個人情報のやりとりが行われ、適切な手続きの後で企業に情報が伝わる仕組みが整っています。
しかし、闇バイトはSNSなどを通じて直接募集を行うため、応募者と指示役が即座に個人情報をやりとりする状況に陥りやすいのです。このように、正規の手続きを経ない応募方法が、犯罪組織に個人情報を渡してしまう要因となっています。
なぜこのように簡単に個人情報を提供してしまうのでしょうか。
個人情報提供のハードルが低くなった背景
スマートフォンの普及と情報感覚の低下
個人情報を安易に提供してしまう理由の一つに、スマートフォンの普及による情報提供のハードル低下が考えられます。
MM総研の調査によると、1人当たり平均20のアプリをインストールしている(プリインストールされているアプリを除く)と言われています。
昨今のアプリは住所や電話番号などの個人情報を求めるアプリが多く、特に若者は、決済やECアプリなどその用途を深く考えずに情報を登録してしまうことがあります。
こうした日常的な経験から、個人情報を提供することが当たり前の行動と捉え、無防備に情報を提供してしまうことも珍しくないと考えられます。
ではどのように自らをそして自らの子供に対して対応していくべきでしょうか。
個人情報を守るための対策
家庭や学校での教育の重要性
個人情報の取り扱いに脆弱な若者には、家庭や学校での教育が欠かせません。
総務省の調査によると、高校生になるとスマホ使用に関するルールが緩くなる家庭が多いことがわかっています。しかし、18歳で成人を迎えたとしても、個人情報の扱いには慎重であるべきです。
具体的なルール作り
個人情報の流出を防ぐためには、次のようなルールを設けることが有効です。
- 個人情報を安易に書き込まない
- 書き込む際は、その用途が正当であるか確認する
- 不明な場合は、親や信頼できる大人に確認してもらう
これらのルールを徹底することで、個人情報を守り、犯罪組織の手に渡るのを防ぐことができます。常に情報に対する意識を高めることで、危険な状況に巻き込まれるリスクを減らしましょう。
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