はじめに
本日の問題はNSA(アメリカ国家安全保障局)から出題された問題を訳したものになります。
NSAはいわゆるスパイの機関。スパイになるためには高度な論理力が必要。レッツスパイチャレンジ!
問題
数学の教授であるカートは学会に出かけることになった。
空港に着いたところで今日教えるクラスの代役を探すことを忘れていたことに気づきました。
飛行機に乗る直前、カートは数学科の仲良し3人組、ジュリア、マイケル、メアリーにメールを送り、飛行機に乗り込みました。
「今日の授業を代わってくれる人はいますか?今日の授業を代わってくれる人がいたら、パイを焼いてあげましょう」
カートのパイは美味しいと評判なので、ジュリア、マイケル、メアリーの3人はそれぞれ代役をしたいと考えました。
しかし、彼らは下記のように断片的な情報しか持ち合わせていない。
・ジュリアは学科長としてカートがどのクラスを担当しなければならないかを知っているが、時間や校舎は知らない。
・マイケルはカートとラケットボールをするので、カートが教える時間は知っているが、クラスや建物は知らない。
・メアリーはカートが彼のクラスのために特別なプロジェクターを確保するのを手伝ったので、カートのクラスがどの建物にあるかは知っているが、実際のクラスや時間は知らない。
ジュリア、マイケル、メアリーは、どのクラスであるかを把握するために集まり、最初にクラスがわかった人がカートのパイを手にすることにした。
ジュリアはその日に教えているすべての数学のクラスのマスターリストを持ってきました。自分達が教えているクラスを消した後、彼らには次の可能性が残されました。
・北ホールで09時から講義①
・西ホールで12時から講義②
・西ホールで03時から講義①
・東ホールで10時から講義①
・北ホールで10時から講義②
・南ホールで10時から講義①
・北ホールで10時から講義①
・東ホールで11時から講義②
・西ホールで12時から講義③
・南ホールで12時から講義②
リストを見渡した後、ジュリアが言います。「どのクラスかわかる人いる?」
マイケルとメアリーは、「そうですね、ジュリアはわからないですね 」と即答。
ジュリアは、「あなたたちはわかる?」と尋ねます。マイケルとメアリーの二人は首を横に振ります。
ジュリアは微笑みながら、「今、分かったわ」と言います。「彼がチョコレートピーナツバターパイを焼いてくれるといいんだけどね。」
カートが代役を必要とするクラスはどこでしょう?
ヒント
ヒントはなし
回答は下を見てください
回答
北ホールで10時から講義②
解き方
三人の会話を頼りに選択肢を減らしていくよう進めていきます。
1)「そうですね、ジュリアはわからないですね 」
この発言から、ジュリアがわからないことがメアリーとマイケルにわかります。
ジュリアがわからないことがわかるということは、ジュリアがわかるパターンではないということになります。
ジュリアがわかるパターンというのは唯一の講義③がある{西ホール、12時、講義③}になります。
このパターンでないということから、マイケルは12時ではなく、メアリーは西ホールではないことがわかり以下のパターンに絞られます。
{北ホール、09時、講義①}
{東ホール、10時、講義①}
{北ホール、10時、講義②}
{南ホール、10時、講義①}
{北ホール、10時、講義①}
{東ホール、11時、講義②}
2)ジュリアは、「あなたたちはわかる?」と尋ねます。マイケルとメアリーの二人は首を横に振ります。
当然1)の段階でメアリーとマイケルも取りうるパターンをわかっていますが、それでも彼らはわからないと答えています。
仮にメアリーが南ホールだった場合、取りうるパターンは下記の一つなのでわかるはずです。
{南ホール、10時、講義①}
同様にマイケルが、09時か11時だった場合下記のパターンのいずれかです。
{北ホール、09時、講義①}
{東ホール、11時、講義②}
しかしメアリーもマイケルもわからなかったので南ホールでも09時、11時でもないということがわかり、以下のパターンの可能性が残されました。
{東ホール、10時、講義①}
{北ホール、10時、講義②}
{北ホール、10時、講義①}
3)「今、分かったわ」
ジュリアがわかったということは2)で残されたパターンの内、講義が重複していないのは講義②だけなので答えは下記となります。
{北ホール、10時、講義②}
最後に
いかがでしたでしょうか?NSAの洗練された論理クイズ。会話の中で真実を見抜く能力はスパイに必要な能力かもしれません。
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